beats pill を修理してみた。
Apple が販売する Bluetooth スピーカー beats pill 2.0 は、AUショップや Appleストアで見かけて以来、ずっと気になっていた商品でした。
スタンド(キャラ)のデザインがユニークですよね。 けど、結構なお値段で。(セットで3万円弱だっけ?)


たかだか手のひらサイズの Bluetooth スピーカーにしては、なかなか手が出ない価格設定……
AUショップも Appleストアも定価販売の殿様商売だし……というわけで、
ヤフオクで出物を探してみました。 なんと、綺麗な状態のジャンク品が、あるわあるわ。
バッテリー寿命で全く充電出来なくなったという症状の物が、次から次に出品されているようです。
そんなのを知ってしまうと、修理魂に火がつきますよね。
バッテリー交換で治るか? いや全く充電できないということは充電ボードがいかれているのかも知れないぞ?
という訳で、今回は全く充電出来ないという beats pill 2.0 をヤフオクで落札して、修理に挑戦してみることにしました。
バッテリーは、1050mAh のリチウムイオンバッテリー2個が直列に配線され、7.4Vで駆動するようになっていました。テスターでそれぞれのバッテリー電圧を計ってみると、正面から向かって左側のバッテリーは3.7Vで正常値でしたが、右側のバッテリーは、ほぼ0Vで死んでいるようでした。
ははん、直列のバッテリーの片方だけがいかれてしまってるとしたら、そりゃまともには動かんですよね。
でも、なんで片方だけバッテリーがいかれてしまったんでしょうね??
まぁ、とりあえず、不要になったガラケーの1000mAhバッテリーがあったので片方だけ交換してみると、なんと、あっさり息を吹き返してくれました。充電が可能になり、充電完了時にはインジケーターが緑色に変わったので、とりあえずは正常に機能しているようです。

こちらから見て左側のバッテリーが、ガラケーの物。少し大きかったけれど、ギリギリ収まりました。

充電完了時には、緑色のLEDが点灯。中古ガラケーのバッテリーでも正常に機能しているようです。
もちろん、仕様も使用履歴も違う中古バッテリーを直列に繋いで使うことは推奨されませんが、様子を見ながら自分用として使う分なので良しとしましょう。実際、修理後は発熱もなく順調に使用出来ています。連続動作時間は約3時間で、中古バッテリーならこんなものでしょう。
何はともあれ、片方のバッテリーを交換するだけで使えるようになるという事が解りました。
つぎつぎと修理!(^^)

簡単に治ることが解ったら、他の色も欲しくなり、調子に乗って3色とも スタンドとセットで入手しました。
全て充電不良のジャンク品扱いで、スタンド共で 3,500円〜4,300円。(中古正常品なら確実に@1万円以上)
で、3台修理するには3台分の交換用バッテリーが必要になる訳ですが、そんなに不要ガラケーが手元にあるわけでもないので、どうしたと思います?
1台目から取り外した、死んだと思われるバッテリーを念のため充電してみたところ、小一時間で基準値の3.7Vに充電でき、長時間放置後も電圧を維持していることが解りました。 これは使えるかもしれないぞ!!

充電初期の電圧の状況。小一時間で4V程度になります。(試してみるなら4V以上の充電は避けてくださいね)
という訳で、2台目に落札した beats pill には1台目の充電済みバッテリーを、3台目の beats pill には2台目の充電済みバッテリーを移植したところ、全部生き返っちゃいました〜 \(^^)/ ヤター!!
連続動作時間も、やはり3時間程度を確保! バッテリーは完全には死んでなかったんです!! 寝てただけ?

赤い beats pill から取り出したバッテリーを充電し、白い beats pill に移植したところ。
恐らく、直列配線された向かって右側のバッテリー(上の写真で、奥のもの)だけ、なんらかの状況下で異常放電してしまい、電圧値が0Vまで低下した後、充電出来なくなってしまったものと思われます。通常、基準電圧を大幅に下回ったバッテリーには、安全確保のために空充電できなくするような安全回路が機器側に組み込まれている事が多いため、beats pill からの充電が出来なくなってしまったのでしょう。(ちなみに、取外した0Vのバッテリーに強制充電する際は、USBの 5Vを直接接続しました。お試しの方は十分発熱に注意して自己責任で行ってください。人肌程度なら問題ありません)
また、通常リチウムイオンバッテリーには過放電防止回路基板が内蔵されているものですが、beats pill の右側のバッテリーにはその基板が省略されていました。どのような状況下で過放電してしまったのか解りませんが、入手した3台が3台とも大変綺麗だったので、使用回数が少なく、大事に保管されていたっぽいです。
だとしたら、メーカーも罪なものです。大事に保管していたが為に使えなくなるなんて。せめて過放電防止回路が付いていたら保管中に過放電することもなかったと思われるので、これは設計ミスなのでは? って思ったりもしています。実際、この症状でジャンクになる beats pill 2.0 が後を絶たないんですからね。
ちなみに、メーカーのホームページには、「バッテリーには寿命があります」としか書かれていません。これだけ同じ症状の故障が頻発していれば、メーカーとしても原因は解ってるはずなのに不誠実な気がしませんか? 本来ならバッテリー交換のリコールをしてもいいぐらいの事案だと思いますけどねぇ。Appleさん。
久しぶりに使おうとして充電したものの全く充電出来なくて、泣く泣く手放すことになったとすれば、新品同様の美品なればこそオーナーはすごく無念だったでしょうね。ちなみに Appleストアにバッテリー交換を依頼すると11,800円だそうで、悩むところですよね。
ヤフオクに出品する前に、腕に自信のある方は修理にチャレンジしてみるのもいいかと思いますよ。
自分でやれば修理部品代タダで可能(バッテリー再利用の場合)ですから。(但し、自己責任でね)
ちなみに、新品のバッテリーできちんと交換修理したいという方には、amazon で beats pill 2.0 専用の交換バッテリーが 3,000円で購入出来ます。純正品かどうか解りませんが、専用の新品バッテリーですから、たぶん新品時の性能を取り戻せるのではないかと思われます。ご参考にどうぞ。

なんとも賑やかだこと!
なお、beats pill 2.0 は、複数台をシンクロさせて同時に鳴らしたり、一方をステレオの "L" の音に、もう一方をステレオの "R" の音にといった拡幅ステレオ再生の使い方も出来ます。
複数台持っていれば色々楽しめるのも書き添えておきますね。(beats pill 君の名誉のために)
→ アンティークスピーカーを Bluetooth に改造してみた。 をアップしました。
→ beats pill を修理してみた。その2(続編) をアップしました。
→ ロボット修理編はこちら、 +こちらも
→ スマートウォッチ修理編はこちら
スタンド(キャラ)のデザインがユニークですよね。 けど、結構なお値段で。(セットで3万円弱だっけ?)


たかだか手のひらサイズの Bluetooth スピーカーにしては、なかなか手が出ない価格設定……
AUショップも Appleストアも定価販売の殿様商売だし……というわけで、
ヤフオクで出物を探してみました。 なんと、綺麗な状態のジャンク品が、あるわあるわ。
バッテリー寿命で全く充電出来なくなったという症状の物が、次から次に出品されているようです。
そんなのを知ってしまうと、修理魂に火がつきますよね。
バッテリー交換で治るか? いや全く充電できないということは充電ボードがいかれているのかも知れないぞ?
という訳で、今回は全く充電出来ないという beats pill 2.0 をヤフオクで落札して、修理に挑戦してみることにしました。
バッテリーは、1050mAh のリチウムイオンバッテリー2個が直列に配線され、7.4Vで駆動するようになっていました。テスターでそれぞれのバッテリー電圧を計ってみると、正面から向かって左側のバッテリーは3.7Vで正常値でしたが、右側のバッテリーは、ほぼ0Vで死んでいるようでした。
ははん、直列のバッテリーの片方だけがいかれてしまってるとしたら、そりゃまともには動かんですよね。
でも、なんで片方だけバッテリーがいかれてしまったんでしょうね??
まぁ、とりあえず、不要になったガラケーの1000mAhバッテリーがあったので片方だけ交換してみると、なんと、あっさり息を吹き返してくれました。充電が可能になり、充電完了時にはインジケーターが緑色に変わったので、とりあえずは正常に機能しているようです。

こちらから見て左側のバッテリーが、ガラケーの物。少し大きかったけれど、ギリギリ収まりました。

充電完了時には、緑色のLEDが点灯。中古ガラケーのバッテリーでも正常に機能しているようです。
もちろん、仕様も使用履歴も違う中古バッテリーを直列に繋いで使うことは推奨されませんが、様子を見ながら自分用として使う分なので良しとしましょう。実際、修理後は発熱もなく順調に使用出来ています。連続動作時間は約3時間で、中古バッテリーならこんなものでしょう。
何はともあれ、片方のバッテリーを交換するだけで使えるようになるという事が解りました。
つぎつぎと修理!(^^)

簡単に治ることが解ったら、他の色も欲しくなり、調子に乗って3色とも スタンドとセットで入手しました。
全て充電不良のジャンク品扱いで、スタンド共で 3,500円〜4,300円。(中古正常品なら確実に@1万円以上)
で、3台修理するには3台分の交換用バッテリーが必要になる訳ですが、そんなに不要ガラケーが手元にあるわけでもないので、どうしたと思います?
1台目から取り外した、死んだと思われるバッテリーを念のため充電してみたところ、小一時間で基準値の3.7Vに充電でき、長時間放置後も電圧を維持していることが解りました。 これは使えるかもしれないぞ!!

充電初期の電圧の状況。小一時間で4V程度になります。(試してみるなら4V以上の充電は避けてくださいね)
という訳で、2台目に落札した beats pill には1台目の充電済みバッテリーを、3台目の beats pill には2台目の充電済みバッテリーを移植したところ、全部生き返っちゃいました〜 \(^^)/ ヤター!!
連続動作時間も、やはり3時間程度を確保! バッテリーは完全には死んでなかったんです!! 寝てただけ?

赤い beats pill から取り出したバッテリーを充電し、白い beats pill に移植したところ。
恐らく、直列配線された向かって右側のバッテリー(上の写真で、奥のもの)だけ、なんらかの状況下で異常放電してしまい、電圧値が0Vまで低下した後、充電出来なくなってしまったものと思われます。通常、基準電圧を大幅に下回ったバッテリーには、安全確保のために空充電できなくするような安全回路が機器側に組み込まれている事が多いため、beats pill からの充電が出来なくなってしまったのでしょう。(ちなみに、取外した0Vのバッテリーに強制充電する際は、USBの 5Vを直接接続しました。お試しの方は十分発熱に注意して自己責任で行ってください。人肌程度なら問題ありません)
また、通常リチウムイオンバッテリーには過放電防止回路基板が内蔵されているものですが、beats pill の右側のバッテリーにはその基板が省略されていました。どのような状況下で過放電してしまったのか解りませんが、入手した3台が3台とも大変綺麗だったので、使用回数が少なく、大事に保管されていたっぽいです。
だとしたら、メーカーも罪なものです。大事に保管していたが為に使えなくなるなんて。せめて過放電防止回路が付いていたら保管中に過放電することもなかったと思われるので、これは設計ミスなのでは? って思ったりもしています。実際、この症状でジャンクになる beats pill 2.0 が後を絶たないんですからね。
ちなみに、メーカーのホームページには、「バッテリーには寿命があります」としか書かれていません。これだけ同じ症状の故障が頻発していれば、メーカーとしても原因は解ってるはずなのに不誠実な気がしませんか? 本来ならバッテリー交換のリコールをしてもいいぐらいの事案だと思いますけどねぇ。Appleさん。
久しぶりに使おうとして充電したものの全く充電出来なくて、泣く泣く手放すことになったとすれば、新品同様の美品なればこそオーナーはすごく無念だったでしょうね。ちなみに Appleストアにバッテリー交換を依頼すると11,800円だそうで、悩むところですよね。
ヤフオクに出品する前に、腕に自信のある方は修理にチャレンジしてみるのもいいかと思いますよ。
自分でやれば修理部品代タダで可能(バッテリー再利用の場合)ですから。(但し、自己責任でね)
ちなみに、新品のバッテリーできちんと交換修理したいという方には、amazon で beats pill 2.0 専用の交換バッテリーが 3,000円で購入出来ます。純正品かどうか解りませんが、専用の新品バッテリーですから、たぶん新品時の性能を取り戻せるのではないかと思われます。ご参考にどうぞ。

なんとも賑やかだこと!
なお、beats pill 2.0 は、複数台をシンクロさせて同時に鳴らしたり、一方をステレオの "L" の音に、もう一方をステレオの "R" の音にといった拡幅ステレオ再生の使い方も出来ます。
複数台持っていれば色々楽しめるのも書き添えておきますね。(beats pill 君の名誉のために)
→ アンティークスピーカーを Bluetooth に改造してみた。 をアップしました。
→ beats pill を修理してみた。その2(続編) をアップしました。
→ ロボット修理編はこちら、 +こちらも
→ スマートウォッチ修理編はこちら
この記事へのコメント
そこでAmazonで売っている3000円のバッテリーを見つけて自分で交換しようと思い、ここのサイトにたどり着いたのですが、私自身そこまで分解経験もあまり無いため無知なところもありますが、交換の手順としては基本的にはバッテリーの交換だけですか?基盤をいじることもありますか?もし教えてくれるとありがたいです。
「基板をいじる」を、ハンダ付けのようなことを想像されているなら、それは無いですからご安心ください。^^
専用の交換バッテリーなので、コネクタを外して付け替えるだけなのですが、
面倒なのは、2つのバッテリーを繋いでいる線が基板の下を通っていますから、
一旦基板を外す必要があります。(7枚目の写真参照)
分解は、、、裏のラバーをめくり(完全には分離できませんので、ネジを外しやすくするために90度回してずらします)、全てのネジを外します。
ボディを挟むようになっているセンター部分のパーツ3点を外し、
ハメ合わせをパカッと外すと2つに割れます。(3枚目の写真)
(スピーカーの配線などを引きちぎらないように慎重に)
基板と、バッテリーを押さえている黒い板を外せばバッテリー交換が出来ます。
正面から見て左側のバッテリーの裏側に NFC 基板があり薄いフレキで繋がっているので気をつけてください。
ご検討を祈ります!
わたくしもジャンクのbeatsを手に入れて調べてる間にこちらにたどり着きました。
一度バラして再度組み立てしたのですが、バッテリーの配線が基盤の下になかなか入らず基盤の上になってしまったのですが、問題ないでしょうか?
無知過ぎてすみません。
充電出来ないってだけなので、なんとか助けてやらないと可哀想ですもんね。
専用の交換バッテリーにせよ、記事に書いたような方法にせよ、
配線は基板の上でも下でも(絶縁さえきちんと出来ていれば)ぜんぜん問題有りません。
元気になった pill 君を、せいぜい謳わせてあげましょう!
ありがとうございます。
今まで修理なんてしたこともなかったんですが、、
おそらくこのブログを拝見する機会がなければヤフオクで売ってたかもしれません。
本当に感謝致します。
お役に立てて良かったです。
自分で修理すると愛着もひとしおですよね。
これを機会に、いろいろ分解修理するのが楽しみになったりして(^^)
私なんて、身の回りのものほとんどに、愛着たっぷりです(笑)
文章拝見し、教えてほしいのですが、強制充電の際、USB 5Vを直接充電したとの記載でしたが、どうやってやるのでしょうか?想像しましたが、見当が付きません。
画像付きで手順等こちらのブログで掲載していただけませんでしょうか?
plus は所持していませんので詳細は解りかねますが、pill 2.0 と基本構成が同様ならば
ブログで紹介した方法で対処可能かもしれませんね。
USB 5V の直結は、私の場合、要らなくなった USB ケーブルを切断して
バッテリーに直結(ワニ口クリップの写真)しました。
USBケーブルには、信号線2本(通常グレーや緑)と、赤、黒(又はシールド)の4線が
あります。赤が +5V、黒がアースです。ショートなどさせないようにご注意下さい。
必ずテスターで監視しながら、発熱に気をつけて充電してくださいね。
plus が復活しますようお祈りしております。
久しぶりにBeatsのジャンクを仕入れようと思いましてバッテリーの価格を確かめたところエライ高くなってますね^^;
前にも納得がいかずSTUDIOさんにメールしましたら入荷するので大丈夫と言われ3000円で二個買ったのですが、、
今のバッテリーの値段なら新品の本体買えますよ泣
でも、あの価格設定(4万円!?)は一部出品者が勝手に付けてる値段なので、
通常の販売者が出品すれば、すぐに元の値段に戻ると思います。(在庫次第ですけど)
amazon ではよく見かける現象ですから。
オークション、たまにしか見てませんけど Beatsのジャンク出品が以前よりも
減ってきたように感じるのは私だけでしょうか?
出品する前にバッテリー交換する人が増えてきたのかもしれませんね。
だとしたら、交換バッテリーの在庫も不足気味なのかも??
う〜ん、当時のガラケーですよね。。。
複数種・複数台持ってましたし、申し訳ありませんが、今となってはどの機種のものを使ったのかよくわかりません。
サイズ的に収まりそうなサイズのもので、 1000mAh ということしかわからないですね。
上の画像を見ても、ラベルを剥いでありますから特定しようもありませんし。。。
一応、当時使っていた機種は、、、
KYOCERA TK31(TUKA)
SONY TH291(TUKA)
TOSHIBA W61T(AU)
TOSHIBA A5529T(AU)
なので、そのうちのどれかのだとは思われますが。。。
でも、相当古い機種なので、多分探しても無いと思われますし、もし有ったとしてもバッテリーは寿命になっているでしょう。。。